女性の力のお話

日本の女性の働く力が先進国の中で最下位のようです。日本国政府は女性の起業を勧めてくれているようでどんな支援策があるのか私も経営者として注目しています。今回は私が所属しているYWS(横浜女性起業家スクエア)のお話ですが、発起人3人が横浜市の「女性起業家たまご塾」の卒業生で、とてもユニークなグループ活動をしています。会員は14人。事業をしている以外の共通性はありません。結成から8年あまり、閉業した会員はいません。男女は人権として平等であるべきですが、物事のやり方には差(違い)があるものです。この女性グループはお互いを束縛せず、各人の持てる力を自由に出す効率の良さが特徴で、まさに共創の力になっています。明らかに男性とは異なるやり方です。超微量分析事業を一人で確立するためには新しい発想が必要で、このグループの活動にヒントがあるような気がします。

塊は燃えにくい

弊社有機元素分析は前処理済みの試料で分析している。持ち込まれたサンプルを見ていると、元素分析を理解されない研究者が多いと感じる。固体サンプルのベストな状況は粉状にして十分乾燥することであるが、結晶のまま、あるいは塊のまま出されることは多い。インターネットの情報でMWCNTの炭素の定量についてがあった。直径が100mmの太いものは920℃で、数十mmの細いものは700℃で燃え、中間の太さは700℃から900℃で燃焼するのでこれらを合計するとMWCNTの量がわかると述べられていた。元素分析は試料が最もよく定量できるように前処理が大事である。太い細いに限らず同じ成分材料であれば、すべて均一にして分析すべきである。元素分析も各所の分析者がこのあたりの感覚をもっているか、塊のまま分析していないか・・研究者や他分所との初歩的な情報の交換が大事と感じたことである。

平成30年になりました

新年おめでとうございます。

いつもの年より早い依頼がきております。年末年始を閉鎖期間にしないで頑張っておられる研究者の空気を感じて、気合が入りました。ありがとうございます!今年も真摯に分析業務を頑張ろうと思いますのでよろしくお願い致します。弊社は研究支援を目的に立ち上げました。元素分析計はいろいろな用途に貢献できます。CHN,Cl,Br,I,S,O 8元素の定量がシンプルに利用できる体制で研究者のご利用をお待ちしています。

ア・ラビット・サイエンス超微量元素分析研究センター CEO  佐藤 綾子

こんな善意で助かりましたお話

昨日大変困ったことになりました。分析にはいろいろなツールが必要で、どれが欠けても分析作業ができないのでいつも気を付けているのです。慌ててメールで「○○がなくてパニックです」とストレートに送りました。ビジネスメールの注文としては拙いことですが、気持ちに余裕がありませんでした。しばらくして携帯に着信があり、取り上げると「ただいま向かっております!」とのこと。大変と思ってすぐに届けに来てくださったのです。無事、大量の分析を終了し、安堵して帰りました。あまりあり得ない対応で一瞬の運だったそうです。迅速な分析システムはこんな善意に支えられていることを報告いたします!

研究者からメッセージいただきました!

おかげさまで、その後、X線結晶解析により物質の同定ができました。アルミニウムの3シュウ酸>配位錯体でした。錯体とは思っていませんでしたので、元素分析も難しかったと思います.(京都大学 平井伸博)

投稿した論文
K. Nishino, M. Shiro, R. Okura, K. Oizumi, T. Fujita, T. Sasamori, N. Tokitoh, A. Yamada, C. Tanaka, M. Yamaguchi, S. Hiradate, and N. Hirai.
The (oxalato)aluminate complex as an antimicrobial substance protecting the “shiro” of Tricholoma matsutake from soil microorganisms.
Biosci. Biotech. Biochem., 81, 102-111 (2017).

元素分析の良好な結果をえるには

いろいろな研究者からサンプルが送られて来ます。良い結果を出しているところはやはり元素分析をよく理解されていて、再結晶や乾燥を理想的に行って元素分析が学生の教育に組み込まれていると感じます。結果が良かった場合にみんなで
喜び合ったという連絡が来ますが、こういう喜びのあることに関係していると
思うと分析者も張り合いがでて単純な作業も続けることが出来るのです。しかし
再結晶や十分な乾燥でも合わない場合もあります。そういう場合の解決方法を提案したいと思います。

超微量分析17件良好な結果で安心-2

超微量元素分析がぴったり合うのはそう難しいことではありません。しかし、超微量で行えば良い結果が出るようだとすぐに取り入れないようにご注意ください。元素分析はサンプルを量るところが重要で、そのためには環境をしっかり整えることが必要です。温度と湿度の管理及び風向き・・・ドラフトなどと同じ部屋に天秤が置かれていないか・・など。天秤環境の整備には随分苦労がありました。必要な環境を整えられない大学の事情があるからです。現在、ア・ラビット・サイエンスラボは家庭用のエアコン2台設置された環境です。いろいろな経験から・・これが案外・・いいのです!

超微量分析17件良好な結果で安心-1

1mg以下での超微量元素分析が良い結果を出すことは経験的に気がついたことでした。その後、データを沢山とって確認しておりますが、微量分析の長い歴史があるために受け入れがイマイチです。超微量元素分析の指定でSe含有の化合物17件の依頼が入ったので嬉しく分析しました。ぴったりと次々に合うので仕事がはかどりました。0.5%のハズレのものは再分析、2回分合わせても1.5mgで微量分析1回分です。つづき⇒

冷凍便について

サンプルの冷凍便送付について
 心配していることがあります。

 サンプルを冷凍すると微妙に合わないようです。
 冷凍すると空気中の水分が凝縮してサンプルにつくのではないかと考えています。
 重さに誤差を与えるかも知れないのです。
 確信はありませんが、サンプルを冷凍して出されたもので冷凍しないものと比較実験
 させていただいた事例を紹介します。
 条件が異なるので確信はありません。ご参考ください。

事例
試料       mg   C % H % N %
  calc.          55.86 6.12 5.67
乾燥依頼サンプル      1.771 55.71 5.99 5.62
凍結乾燥したサンプル 1.446 55.45 6.01 5.29
凍結乾燥したサンプル 2.043 55.12 6.06 5.29

元素分析値への認識の話

研究者の元素分析への理解が間違っていると思うことがあります。他機器で十分検討しており、分析値は間違いなく合うはずだという言い方をされるのです。確かに理屈はそうなのですが、元素分析は質量を基準に含有%で表現しています。水分や反応に用いた金属のわずかな夾雑、溶媒中の不純物などの影響で質量に誤差が生じ、合わないことが多いのです。合うためには水分や溶媒の除去をしっかりやらなければなりません。それができているかどうか・・元素分析をして初めてわかるわけです。この基本がわかる研究者のサンプルは準備が良いのでよく合います!