超微量てんびんによる秤量のお話

元素分析は試料を量って、燃焼し、含まれるCHN元素を定量します。天秤上で安定しているものは問題ありませんが、時に不安定な試料があります。酸化されやすいもの、吸湿するもの、分解するもの等です。その変化のスピードがゆっくりな場合はミクロ天秤では測れます。ウルトラミクロ天秤では、その変化をしっかりとらえるために秤量値を決定できません。本日の試料は弊社はウルトラ天秤を使用しているため、始め、計量できませんでした。しかし、サンプル量を1mg以下にするとあるところで安定し表示されました。変化のスピードが天秤の条件範囲内に入ったためです。しかし瞬間で、また条件が外れると測れませんので、試料はアルミ箔ボートに測りすぐに閉じて天秤に載せています。ミクロ天秤ではこのあたりのことを気がつかないでしまうことになり、危険と思います。