塊は燃えにくい

弊社有機元素分析は前処理済みの試料で分析している。持ち込まれたサンプルを見ていると、元素分析を理解されない研究者が多いと感じる。固体サンプルのベストな状況は粉状にして十分乾燥することであるが、結晶のまま、あるいは塊のまま出されることは多い。インターネットの情報でMWCNTの炭素の定量についてがあった。直径が100mmの太いものは920℃で、数十mmの細いものは700℃で燃え、中間の太さは700℃から900℃で燃焼するのでこれらを合計するとMWCNTの量がわかると述べられていた。元素分析は試料が最もよく定量できるように前処理が大事である。太い細いに限らず同じ成分材料であれば、すべて均一にして分析すべきである。元素分析も各所の分析者がこのあたりの感覚をもっているか、塊のまま分析していないか・・研究者や他分所との初歩的な情報の交換が大事と感じたことである。