50年維持の国産CHN分析技術

医薬品の開発に欠かせない有機元素分析装置を使用しています。その歴史は半世紀にもなりました。元素分析の歴史は100年に及びますが、CHN同時測定と自動化が完成してから半世紀ということです。GCの開発によりTCD検出器が開発され、これを利用してCHN元素の同時測定が可能になりました。燃焼により発生したCHN3成分ガスを吸引してポンプに集める方式が国産機yanacoCHNコーダー・・・ガラス球に加圧して押し込む方式がperkin elmer・・・で日米の研究者が同じ学会で発表した因縁があります。他にその後の開発が数社ありますが、上述2社は似た者同士ということでよく比較されてきました。現在はperkin 社は装置もタテ型になり、合併などで会社の中身が変わっているようです。元素分析装置は環境分野でも用途があり・・・CHN同時法が出たころは島津製作所、日立製作所もそれぞれ開発しました。さらに三田村理化学製もありました。私の手元にすべてカタログは残っています。その後、柳本製作所(後のヤナコ分析工業)のみが残り・・・新たにJ.サイエンス・ラボが設立しています。・・・現在他にも国産機がありますが、50年伝統を引き継いできた日本開発の技術・・・・もっと活用できないだろうか思います。宇宙から帰還された若田さんも人工衛星の中には日本の技術がたくさん詰まっていると話されました。新聞では日中韓の3か国環境相会合で今後5年間測定データを共有して環境の改善に取り組むとありました。燃焼に関するしっかりしたデータの取れる元素分析装置の有効な活用があるので、ぜひご関心いただきたいと思います。ちなみにGC(ガスクロマトグラフィー)の開発は世界ではじめて島津製作所によるもののようです。